林野庁(2024)解説書(森林の根系による表層崩壊防止機能について)を読みました。
樹木の根が、表層崩壊の防止にどのように役立っているのかまとめた解説書でした。
以下、人工林の話。
- 林齢が増加する(木が大きくなる)ほど、崩壊面積は減少していく。
- 概ね20~30年生以上になれば、 崩壊を抑制する機能が強く発揮される。
- 20~30年生以上になっても、すべての崩壊を防ぐことはできない。 これ以上の林齢では厚い表層崩壊が多い。
- 間伐すると、森林の崩壊防止機能は一時的に弱まる。 ただし、根の成長に伴い、間伐前と同程度に回復する。
- なお、人工林と天然林で崩壊を防ぐ機能に差があるかどうかはまだ不明。
感想
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表層崩壊を抑制していくためには、森林であることが重要。
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間伐は森林の持つ表層崩壊の抑制機能の向上に直接的には寄与しない可能性がある。
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ただし、間伐は木を太くすることにより風雪害等を軽減させ、森林を維持することにつながることから、 間接的には表層崩壊の抑制に寄与する可能性がある。